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作者:九条 睦月
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書籍化
コミカライズ
作:九条 睦月
唯一聖女を有する国である「クラーク王国」。大国「オルグレン帝国」に属さない数少ない小国である。 聖女がいるおかげで、魔物の討伐はそれほど必要なく土地も豊か。特に王都は美しく栄えていた。 そんなクラーク王国の中にあって、いわば国から見捨てられているといっても過言ではないターナー辺境領の男爵令嬢であるシェリルは、魔力量の多さから聖女候補として王宮に招集される。 これから三ヶ月間、聖女候補としての教育を受けることになるシェリル他、聖女候補たち。 シェリルの他に招集されたのは、ベリンダ=アシュトン侯爵令嬢に、カレン=ピアース伯爵令嬢だった。 聖女になれば、王太子妃は約束されたようなものであり、その地位を狙う二人から数々の嫌がらせを受けるシェリル。 シェリルはそんなものには興味がなく、早く領地に帰りたいと思っているので、迷惑なことこの上ない。 いかにしてリタイアするかを考える中、クラーク王国に遊学中のオルグレン帝国第三皇子であるネイト=オルグレンが、神殿の裏庭で漆黒の卵を発見する。 魔獣の卵かもしれないが、聖獣の卵である可能性も捨てきれない。大神官は聖女候補たちに世話をさせ、ひとまず孵すことにした。それを機に、シェリルは思いつく。 「魔獣の可能性があるなら、うちの領地で孵せばよくない?」 ターナー領で卵を孵し、魔獣ならこちらで対応すると請け負うシェリル。そして、聖女候補から外れることを請う。 見事シェリルの願いは受け入れられ、喜び勇んでターナー領へ帰ろうとするが、おまけがくっついてくる羽目に。 「俺が見つけたんだから、孵るまで見届ける義務がある。卵の中身も気になるが、それ以上にあんたが気になる」 なんと、ネイトまでターナー領へついて来ることに! シェリルを気に入ったネイト、少々強引な彼にタジタジなシェリル。 彼女と彼の心の中には、何が生まれる……? *** エブリスタでも公開しています。
更新:2024/3/20
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